ご あ い さ つ
Useful designs do not feel existence.
良いデザインは生活に良くなじみ、その 存在 を感じさせません
唐突ですがこれがRUORの全てです。
近年、私たちの仕事の多くはコンピュータシステムに置き換えられ、生活は豊かになりました。
しかし、便利なはずのコンピュータシステムは逆に私たちの仕事や義務をむしろ増やしてはいないでしょうか? ソフトの買い替え、セキュリティ対策、情報の管理・・・
ユーザが覚えたり負担したりすることは増えるばかりです。
安易なシステムの実装は必ずや生活を豊かにするとは限りません、勉強や資格を取らなければ使うことが出来ないシステムなど、もはや機能デザインとしては失敗しているのです。
パソコンが使えないの、という人がいます、より正確にはパソコンを覚える努力をしなければならないと考える人がいます、果たしてこの発想は正しいのでしょうか?
確かにごく常識的な考え方だとは思えるのですが、私たちの生活をより豊かにしていく為に、これからはパソコン自身が使いやすくなる
努力 をしなければならないのではないでしょうか?たとえば銀行のATM、ジュースの自動販売機のようにどのような人でも使えるレベルまでパーソナルコンピュータのソフトウェアも使いやすくなるべきなのではないでしょうか?
その 努力 こそルオーの行うべき仕事であると考えています。
歴史の浅いコンピュータ業界において、この試みはかなり長期に渡る事となるかもしれません、しかし、100年、1000年かけてでも今後の人類の歩みにおいてはずすことは出来ないのです、今後の人類の生活が豊かになるのか、ただ複雑になり負担や義務が増えるだけなのかはこの仕事にかかっているのですから。
そしていつかパソコンが本当に使いやすくなったとき、パソコンという単語はこの世から消えるでしょう、その 存在
を感じさせなくなるためです。
2 0 0 6 年 5 月 7 日
ルオー 代 表 佐 伯 竜 一